インタビューや講演、web会議やセミナーなどの録音音声データを文章にするためには、文字起こし(テープ起こし)作業が必要です。文字起こしは時間や手間がかかる作業なので、プロの文字起こし業者に発注して手間を減らしたい、早く仕上げたいと思う方も多いのではないでしょうか。

今回は、文字起こし(テープ起こし)を業者に発注したいが「なるべく費用を抑えたいが、品質が気になる」「AIの自動文字起こしと何が違うの」と思っている方のために、費用と品質の関係や、文字起こし代行料金をなるべく安く抑えるコツを紹介します。

料金が安い文字起こしサービスは品質が悪いの?

「依頼する上でなるべく費用を安く抑えたい」と思うのは当然です。安い料金の文字起こし業者が書き起こした文章の正確性については、不安を感じるのは当然です。気になるのは、文字起こしの料金とその正確性は比例するのかということでしょう。

結論としては、料金が安い文字起こし業者だから、納品物の品質や文字起こしの精度が悪いということはありません。

一般的に、文字起こしの費用は録音時間と納期によって見積されますが「文字起こし原稿の品質」の違いはありません。では、なぜ料金に違いがあるのか。それは、作業内容や納期によって左右されるからです。近年、AIによる文字起こし精度が向上したことにより、AIで文字起こしした内容を人の手で修正することで工数を減らしている場合や、納期を増やすことで費用を安くしている業者もあります。また、データの取り扱いを厳密なルールを設けていたり、業種の専門性を設けている業者などはその分の費用が高くなる傾向があります。

つまり、安い文字起こしサービスだから「品質・精度が悪い」ことはありませんので、ほかの要素「納期」、「専門性」、「サービス対応」などを考慮して業者を選ぶのがポイントです。

文字起こし業者を選択する時のチェックポイント

料金形態や見積内容

一般的に文字起こしの費用は、「納期」×「録音時間」×「1分あたりの金額」によって算出されます。この「1分あたりの金額」が業者によって異なります。この金額は必ず比較しましょう。

「録音時間」が費用に関わってくるということは、なるべく文字起こしに不要な部分を削除した方が安くなるということです。インタビュー冒頭の雑談など文字起こしデータとして不要な場合が多いのでチェックしましょう。

過去の実績

過去の実績が記載されていて頻繁に更新されているか確認しましょう。料金が安い文字起こしサービスであっても、実績が記載されている場合は選定の参考になります。

専門的な内容の音源か

医療や研究など専門的な用語が使われている場合、文字起こしの難易度が上がります。そのため、専門的な内容に対応している文字起こし業者も存在します。しかし、専門的な内容に対応しているサービスは、金額が高くなる傾向があります。

ところが、一般的な文字起こし業者では専門的な内容に関わらず、どんな音源でも対応している業者がほとんどです。医療や研究など専門的な内容の文字起こしだからといって、専門性のある文字起こし業者に依頼すると費用が高くなることに注意しましょう。

業者と個人では文字起こしの質や正確性に差は出るの?

文字起こし作業は、業者(企業)だけでなく個人に依頼するという方法があります。個人に依頼する場合は、主にクラウドソーシングなどを使うことになるでしょう。

個人の場合は、要望を直接伝えられるというメリットがありますし、納品された原稿に修正が必要となった場合も、作成した本人へ依頼をすればいいので、比較的簡単です。

さらに、クラウドソーシングを使えば単価も抑えられるというメリットもあります。

しかし、個人の場合には、その人の実力次第で文字起こしの出来栄えが大きく左右されるということにも注意しなければなりません。

その人の得意なジャンルなら期待通りの成果が得られる可能性は高いですし、もちろん「継続して依頼したい!」と思える人に出会える可能性もあります。

ですが、医療や法律など専門性の高いジャンルになればなるほど、一度聴いただけではわかりづらい専門用語も頻出するため、正確に文字起こしできる人は限られてきます。

個人に依頼する場合でも、過去の実績は事前に確認したほうが安心でしょう。

一方、文字起こし代行業者の場合、書き起こし行う人材を何人も抱えていますから、どのようなジャンルの依頼でも、適した人材を選んでもらえるというメリットがあります。

依頼するジャンルの専門性が高い場合は、受付担当者に「▲▲の知識がある人はいますか?」「●●のテーマが得意な人がいれば、その人へ依頼してください」と確認することができるのは、大きな利点でしょう。

また、業者の場合は納期にも柔軟に対応してもらえる場合があります。

個人は一人で作業をするため、「明日中に急いで仕上げてほしい」という急ぎの依頼には対応できない場合もありますが、業者であれば、多少の料金を上乗せすれば、あらかじめ作業者のスケジュールを確保しておく、複数名で分担して一気に仕上げる、などということも可能な場合があります。

安い料金で正確に文字起こししてもらうための4つのコツ

文字起こしの料金がさまざまな要素で変動するということがわかったところで、ここからはできるだけ安い料金で、かつ正確に文字起こししてもらうためのちょっとしたコツをお伝えします。

1.録音状態の良い音声を用意する

録音状態の悪い音声では、どんなにベテランの文字起こし経験者でも正確に書き起こすことは難しくなります。

よくある失敗例としては、音量を確認しないでRECボタンを押したため、録音された音声がほとんど聞こえなかったというケースです。

本番の録音前には必ず試し録りをして、正常に録音できているかどうかを確認するようにしてください。

なお、録音機材はICレコーダーでもスマートフォンでもかまいませんが、できればマイクを使って録音しましょう。

また、マイクを使う場合でも、レコーダーで直接録音する場合でも、スタンドに固定して録音するとクリアな音声で録音しやすいですよ。

録音機材を直接机に置くと、机の上の書類を動かす音やPCのキーボードを叩く音、椅子を引く音などが大きく録音されてしまい、肝心の話し手の音声を妨害してしまいます。

2.不要な箇所はあらかじめ削除しておく

多くの文字起こし業者では、1分当たりいくらという料金体系となっています。

そのため、音声データが長くなるほど費用もかかるというわけです。

音声データを渡す前に、挨拶や雑談などの本題とは関係ない箇所を削除して、なるべく再生時間が短くなるようにしましょう。

もしくは、依頼時に「●分~●分までを起こしてください」と指定すれば、余計な料金がとられることはありませんよ。

3.文字起こしの理解を助ける資料を用意しておく

専門性の高いジャンルの場合、文字起こしの理解を助ける資料を用意しておく方がより正確な仕上がりが期待できます。

また、文字起こし業者に依頼する場合、ある程度はその分野に精通した人が作業を行いますが、たとえば自社でのみ通用するような専門用語などでは、どんなにベテランでも聞き取れないことがあります。

頻出する専門性の高い用語や略語、隠語などを添付資料にまとめて依頼時に渡しておくと、作業者も対応しやすくなります。

4.納期には余裕を持って

先ほども述べましたが、料金をできるだけ抑えるためには、余裕を持った納期で依頼することが大切です。

納期が短いと料金が割高になるばかりか、短時間での作業になるため仕上がりの正確性にも影響が出ることがあります。

逆に、通常よりゆとりのある納期で依頼すれば、割安料金で引き受けてくれる業者もあります。

すでに音声データが手元にあるなら、必要に迫られる前に余裕を持って依頼するようにしましょう。

どの文字起こし業者も、納期までの期間で料金に差が出る

以上、文字起こし業者の料金について見てきましたが、ほとんどの業者で共通するのは、納期までの期間によって料金が変動するということです。

格安だからといって、決して質に不安があるというわけではありません。

なるべく低価格で、かつ丁寧に作業してくれる代行業者はたくさんありますし、個人の方でも仕様の説明や依頼をきちんとすれば、誠心誠意応えてくれます。

業者選定にはいろいろな選択肢がありますが、やはり【納期】と【実績】は料金と質に関係しやすいといえるでしょう。

再三になりますが、できるだけ安い料金で、かつ、正確性の高い良質な仕上がりを求めるのであれば、納期までに余裕を持って、音質もある程度しっかりした状態のものを依頼することを心がけてくださいね。

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