文字起こしや書き起こしで検索すると数多くの業者が表示されますが、一見すると、どこも録音された「音声データ」の文字起こしを請け負うという内容が基本のようです。
しかし、現在は音声だけでなく手軽に動画も撮影できるようになったため、「動画データ」の音声を文章化したいと言う要望も増えています。
音源ではなく、動画ファイルからの文字起こしは対応してもらうことは可能なのでしょうか?
動画データの文字起こしは可能!
文字起こしは動画データでも可能です。
「音声」というように以前は音声データがメインでしたが、別に動画ではダメだというわけではありません。
単に以前は動画を手軽に撮影できる環境ではなかったため、動画の音声を文章化したいというニーズが少なかっただけです。
mp3などの音声データであれ、mp4などの動画データであれ、文字起こしの作業自体は変わりません。
ほとんどの文字起こし業者が動画データでの依頼も受け付けているので安心してください。
動画データの文字起こしは音声のみより精度が上がることも
動画でも音声でも文字起こしの作業自体は同じだと述べましたが、場合によっては動画データの方が音声のみよりも書き起こしの精度が上がることもあります。
なぜなら、音声データは音声しか情報がありませんが、動画データには話し手の姿が収められているからです。
たとえば、複数名が議論しているような会議でも、誰が発言しているのかがひと目でわかりますよね。
音声のみでは、声質によっては誰が発言しているのか特定しにくいこともありますが、動画なら正確にわかるため、音声のみよりも文字起こし精度の高い仕上がりが期待できるのです。
発話者の口の動きや表情から発言内容を推測できる
発話者の顔の表情まで捉えている動画データであれば、たとえ音声は聞き取りづらくても、その口の動きや表情から話している内容を推測することができます。
人が会話する時は、意外と音声以外の情報も利用して話の内容を理解しているため、ノイズの多い環境でも意思疎通ができるのです。
それは、文字起こしにも当てはまります。
聴覚だけでなく、視覚からもより多くの情報が提供されることによって、動画ではより正確な理解が可能になります。
ただし、これは話し手の顔がはっきり映っている場合のことです。
定点カメラで撮影した動画のように、話し手が映っていない、もしくは遠くに立って喋っている人の映像などでは、頼りになるのは結局音声のみになってしまいます。
動画だからというだけで例外なく精度の高い仕上がりが期待できるわけではありませんので、そこは注意してくださいね。
3人以上の話者がいる場合でも発話者が特定しやすい
文字起こしは話者の人数が増えるほど難易度が上がります。
一人の話し手による講演会や、インタビュアーと受け手の一対一の対談では、音声のみでも書き起こすことに大きな負担はありません。
ですが、3人以上の人数で座談会や会議などを行う音声データを正確に書き起こすとなると話は変わってきます。
誰が話しているのか特定するだけでも労力が必要ですし、発言同士の重なりも生じてくるため、何と発言しているかを把握するのも難しい場面が増えてきます。
したがって、通常の文字起こしでは、3人以上の話者の場合、多くの業者で通常より割増の料金となる傾向があります。
しかし、動画であれば、多少発言が重なることがあっても、映像で話し手が特定しやすいため文字起こしの負担が小さくなるのです。
専門的な内容でも映像情報から文字起こしが容易になることも
専門性の高い内容でも、動画なら映像に残っている情報から作業が容易になることがあります。
たとえば、講演会やプレゼンテーションなどで話し手が資料をスクリーンに写して話す場合などです。
一聴しただけではわからないような難解な専門用語でも、動画内に文字情報が映っていれば、それをもとに正確な文字起こしができます。
それ以外のケースでも、映像による情報がある方が音声のみよりも書き起こしの作業の上で参考になることは多々あります。
音声を聞きながら参考資料も見れる、という形になるため、正確な仕上がりが期待できることがあるのです。
可能なら音声だけでなく動画も撮影しておこう!
動画の文字起こしが可能なだけでなく、音声のみのケースよりも仕上がりの精度がより高くなる可能性があることをお伝えしました。
ですので、可能であれば録音時に動画も撮影しておくことをおすすめします。
文字起こしを依頼した時に、参考になる情報が多いほど正確性の高い成果物を納品してもらえる可能性が高まりますよ。
自動文字起こしツールやYouTubeの字幕機能では不十分
AIの進化のおかげで、最近では自動文字起こしツールやYouTubeの字幕機能を使ってもかなり高い精度で音声を文字化できるようになりました。
これらは、自分で文字起こしをする時には非常に便利なツールですが、それでもまだまだ不正確なところがあります。
少なくともツールで文字起こししたものをそのまま原稿として使用できるレベルにはまだないため、必ず人間の耳によってチェックを行わなければなりません。
その手間を考えるなら、最初から代行業者などに依頼した方が早いでしょう。
動画データを文字起こしする3つのメリット
最後に、動画データを文字起こしすることのメリットを確認しておきましょう。
音声だけを文字起こしするよりも、動画と合わせたほうが様々な効果が期待できます。
1.動画の内容を効率的に把握できる
動画データを文字起こしすることは、話されている内容を効率的に把握できるというメリットがあります。
文字起こしが必要なケースは、インタビュー、会議、講演、討論会などさまざまなシーンがありますが、どんなケースであれ一度聞いただけでは正確に理解できない部分が出てくるものです。
そんな時に理解の不明瞭な部分を確認するとなると、動画データしかない場合は動画を何回も見直さなければなりません。
これが、意外と手間がかかるのです。
「何分くらいに喋ってたことだっけ?」と該当箇所を探すために巻き戻しや早送りを使っていると、内容の確認よりも探している時間の方が長くなってしまうことも…。
そのため、文字起こしによって動画で話されている内容を文章化しておけば、大幅に作業効率がアップすることは確実です。
タイムコードも入れておけば、「この発言は何分にされている」というのがひと目で分かりますので、反復に大変便利です。
2.情報共有が容易になる
今では高速通信の普及によって動画データの共有も簡単且つ当たり前になりました。
しかし、生のままの動画データでは、ノイズもありますし、話し手の特徴や癖もあって内容がわかりにくいことがあります。
そんな時に文字起こしによって文章化しておくと、話の要点を簡単に共有できますし、ネット上でもより多くの人に共有・拡散することが可能です。
また、動画データは大きな容量を要しますが、文書にすることによって大幅に容量の削減もできます。
動画データよりも保管がずっと楽になるでしょう。
3.SEO効果やアクセシビリティの向上が期待できる
動画を文字起こしすることはSEO効果を引き出すことにもつながります。
SEOとは検索エンジンへの最適化のことで、検索した時に特定のサイトを上位表示させることです。
動画データとウェブページは違うのでSEO対策ができるのかと思われることもありますが、文字起こしによって埋め込んだ字幕をテキスト情報に加えることができますし、タイトル、概要欄、タグを活用するなどしてSEO対策は十分に可能です。
アクセシビリティとは、ウェブサイトにおいては、年齢や障害の有無に関係なく、誰がどのような環境で見た時にも情報が理解できるようにサイトを構築することを言います。
動画データのままだと、耳の不自由な人は理解するのが難しいですし、日本語の内容の場合、言語の障壁によって海外の人たちに視聴してもらいにくいです。
文字起こしによって動画に字幕を表示できるようにしておくと、目で見て内容を把握できるようになりますし、英語字幕を用意すれば広く海外の人にも訴求できます。
今後、動画データをネットに公開する際に字幕は不可欠になるでしょう。
そんな時に文字起こし業者を利用すれば、字幕を作成する手間が大幅に削減できるのです。
難しい内容や複数名での会話を文字起こしするなら、なるべく動画で!
動画でも普通の文字起こしをしてもらえるのかな?と悩まれていた方は、今後もし複数名での会話や専門的なセミナーなどの音声を書き起こす場合、是非動画に収めてください。
音声だけを文字起こしするよりとてもやりやすいですし、代行業者に依頼する場合でも、不明瞭箇所の削減や不要なオプション料金を削減できるかもしれません。
特に5名以上の話者となりますと、どうしても声だけでの判別ができず、話者表記ができない・追加費用がかかるなどが発生する可能性が上がります。
原稿の出来の向上と、費用削減・時間短縮にも繋がりますので、動画ファイルでの文字起こしはおすすめですよ。
ただし、業者によっては動画の場合、別途料金が発生するところもあるようです。
『WITH TEAM 文字起こし』では、動画による追加料金はなしで文字起こしを行っています。
むしろ話者表記や専門性の面で、動画の方が音声よりも安くなる可能性もあります。
お見積も簡単なので、まずは一度お問合せください!