記事に掲載するためのインタビューや、YouTubeなどの動画の字幕を付けるために文字起こしをされている方は、ご自身で書き起こしをしていますか?
また、文字起こしをやったことのない・これからやろうと思っている「文字起こし初心者」の方は、話の内容を聞いて文字にするだけだから、自分でも簡単にできるだろうと思っている事がほとんどではないでしょうか。
では、実際に文字起こしを自分で行う場合にかかる平均的な時間や作業を行う際の注意点とはどのような点があるのでしょうか。
文字起こしの仕方と作業にかかる目安の時間は?
確かに、聞いて文字に起こすこと自体は誰でも可能です。
しかし、その作業にどれだけの時間がかかるのでしょうか?
実際に音声の文字起こしを試してみると分かりますが、所要時間は音源の録音時間の少なくても4倍はかかると言われています。
20分程度の音声を文字にしようとすると、実に1時間20分ほどかかる計算になります。
平均的な文字起こしにかかる時間(目安)
■20分の音源= | 80分(1時間20分) |
■40分の音源= | 160分(2時間40分) |
■60分の音源= | 240分(4時間) |
ただし、音源の中身が難しいものだったり、「けばとり」や「素起こし」など書き起こす仕上げのスタイルによっては、音源の10倍くらいの時間がかかることもあります。
というのも、録音されている音声はすべての言葉がはっきりと話されているわけではなく、不明瞭で分かりづらい部分もたくさんあるからです。
聞き取れず何回も巻き戻しをしては書き起こして…という作業のため、ぴったり音源時間通りに書き起こせるわけではないのです。
また、単純に人が話すスピードに比べて、タイピングのスピードの方が遅いという点もあります。
頭の中で音源の内容を覚えながらタイピングをしていきますので、覚えられない場合は所々音源を止めつつの入力となるのです。
実際の文字起こしの方法としては、多くの場合通常速度で音源を聴くのではなく、スロー再生しながらタイピングします。
作業をスムーズに進めるために、書き起こしをサポートするための専用ソフトを使う人が多いです。
ショートカットもしくはフットスイッチで、瞬時に再生を止めて巻き戻しなどをしやすくするためのツールですね。
このように、分かりづらい点などにかかった時は、再生を止め巻き戻するという作業を繰り返しますので、どうしても時間がかかってしまうのです。
自分で文字起こしをする時の注意点
まず、どんな仕上がりにするのかを考えましょう。
文字起こしは、
- 会話の中で自然に出てくる相槌や言い淀みなど、無意味な言葉などをカットする
- 意味のない言葉もすべてそのまま残す
- 表現や文法を修正して正しくまとまりのある文章に修正する
があります。
仕上がり方によって、作業にかかる時間も変わってきます。
通常は、内容だけをピックアップして細かな言葉をカットするという「けばとり」が、一番速く書き起こせるでしょう。
また、録音をしている現場では、しっかりと相手の話を聞きとれたのに、録音を聞くと聞き取りづらいというのはよくあることです。
ポケットの中にレコーダーが入っていたので音質が悪くなったり、周りの雑音が入ってしまっているなどの理由で、話が不明瞭になってしまうのです。
こうなると、かなり文字起こしは大変になります。
こうした事態にならないよう、良いICレコーダーを使うこと、相手の話がクリアに録音されるような環境で録音をするように心がけることも重要です。
また、初めて文字起こしをするのであれば、相当な時間がかかるということを覚えておきましょう。
実際にやってみると分かりますが、スピーディーな書き起こしというのは熟練のスキルが求められる作業です。
もちろん、素人でも慣れてくれば作業時間を短くしていけます。
しかし、やり方もよく分からない初めての作業であれば、考えているよりもずっと時間がかかるものです。
★文字起こし会社が選ぶ、録音におすすめなICボイスレコーダー10選!
専門業者に依頼することのメリットとデメリットとは?
このように、書き起こしというのは、やろうと思えば初めての人でもできる作業ですが、かなりの時間がかかるものなのです。
そのため、専門業者に依頼した方が効率が良いというケースが多いと言えます。
代行会社に外注して依頼する費用と、自分で作業する時間とを比べてみると、もちろん自分でやったほうが費用はかかりませんが、『労力』で比べてみると、外注費用の方がコスパに優れていたということはよくあります。
また、正確で文章としても体裁としても優れた形で受け渡してくれます。
こうした質の良さとコスパという点で専門業者に外注するメリットは大きいと言えます。
また、文章を整えて文法的にも正しいものとするよう依頼する場合、専門業者が行った方が、文章のまとまりや言葉の使い方が正しく仕上がるというのも一つのメリットでしょう。
より分かりやすく正確な文字起こしができますので、品質の高さを求める場合は専門の文字起こし代行会社への依頼も検討してみてください。
当然、デメリットはそれなりの費用がかかるという点です。
また、依頼を出してから少なくても受け渡しに数日かかるというのもデメリットとも捉えられるでしょう。
どうしても即日で欲しい、全く予算がないという時は、自分で無料の自動ツールなどを使った方が良いこともあります。
しかし、全体的に見ると文字起こしは代行会社に外注した方がメリットが大きいケースがほとんどです。
スピードの点や相対的に見るコストの面で、自分で行うよりも効率が良いからです。
何よりも、外注することでその他の業務に集中できますので、自分の仕事の効率を高めることができるようになるという点が大きなメリットと言えるのではないでしょうか。