■文字起こしとは

簡単に説明すると、文字起こしとは、インタビューや会議などで録音された音声データを文章に書き起こすことです。

文字起こしを行うことで、インタビューの内容を記事にしたり、会議の内容を議事録にまとめたりすることが簡単にできるようになります。

■文字起こしの種類

一口に文字起こしと言っても、さまざまな種類があります。

  • ・素起こし

素起こしとは、話した内容を全てそのままの状態で文章にする方法です。

音声化されている言葉を全て言語化するため、「あのー」や「えっと…」などの言葉もそのまま起こされます。

  • ・ケバ取り

ケバ取りとは、「あのー」や「えっと…」など、録音されている内容に関係ない部分を取り除いた形で文章にする方法です。

余計な言葉が含まれていないので、その後の作業をスムーズに進めやすくなります。

  • ・整文

整文とは、文字起こしを行う際に、可能な限り自然な文章になるように、表現や言い回しを整えながら文章にすることです。

高いスキルを要しますが、起こされた文章は非常に読みやすいものになります。

■文字起こしを依頼するには

文字起こしを依頼するには、大きく分けて2つのやり方があります。

  • ・専門家である文字起こしライターに外注する

文字起こしは、文字起こしを専門に行っているライターに外注することができます。

従来からのやり方であり、自身がクライアントとなり、ライターに委託料を支払うことで文字起こしを行ってもらいます。

  • ・AIを使用する

近年の科学技術の発達により、AIを使用したツールが多数開発されています。

文字起こし業界にも、複数の文字起こし機能を備えたAIツールが参入してきています。

一度ツールを導入すれば、自分自身で作業可能となります。

■初心者でも使いやすいAI文字起こしツール

  • ・chatGPT

音声ファイルをchatGPTにアップロードすれば、自動的にAIがテキスト化してくれます

ただし、chatGPT単体での文字起こしはできないので、音声認識ソフトウェア(Whisperなど)といった他のツールも併用することになります。

  • ・Zoom

ウェブ会議などで使用されるZoomでも、文字起こしができます。

Zoom内で文字起こし機能をONに設定すれば、ウェブ会議中の会話内容を字幕にして、リアルタイムで表示されます。

字幕以外に、会話をチャット形式で表示させることもできます。

  • ・Teams

Microsoftが提供しているウェブ会議ツール、Teamsにも文字起こし機能が付いています。

ライブキャプション機能を使用すればリアルタイムで会話の内容を字幕にしてくれますし、トランスクリプション機能を使用すれば、録音を停止した後にその内容をテキストデータでダウンロードすることが可能です。

■専門家に外注とAI文字起こしツールどちらがいいの?

文字起こしを行う際に、外注かAIツールかで迷ってしまう方も多いと思います。

そんな時は、互いのメリットやデメリットを把握した上で、自分に合ったほうを選ぶことをおすすめします。

★文字起こしの専門家に外注するメリット

  • ・労力を削減できる

文字起こしライターに依頼すれば、それにかかる全ての作業を完全に委託できるので、労力を大幅に削減することが可能になります。

実際に文字起こしを自分自身で行おうとすると膨大な時間がかかってしまうので、この点は大きなメリットとなります。

  • ・細かい指示を通すことができる

前述の通り、文字起こしにはさまざまな方法があります。

外注の場合は専門家と都度相談し合いながら作業を進めていくことができるため、自身が理想とする状態で完成データを受け取ることができるのです。

★文字起こしの専門家に外注するデメリット

  • ・専門家の技量によって精度の質が左右されやすい

専門家に外注する場合、ネックになるのが、文字起こしライターのスキルや経験値によって、所要時間や完成品の質にムラが出やすいという点です。

熟練の文字起こしライターを見分けることができれば問題がないのですが、スキルの低いライターに当たってしまうと、納得のいく完成品にならないことがあります。

  • ・完成までに時間がかかる

人力で文字起こしを行うにはかなりの時間が必要になるため、AI文字起こしツールを使用するよりも、完成までに時間がかかってしまいます。

☆AI文字起こしツールを使用するメリット

  • ・低コストで運用できる

AI文字起こしツールを使用すれば、低コストで文字起こしを行うことが可能です。

ツールの中には有料もありますが、無料で使用できるものもたくさんあるので、とにかくコストをかけずに文字起こしをしたい方におすすめです。

  • ・作業時間が速い

テキストへの変換スピードの速いAIツールを使用すれば、文字起こしテキストがすぐに手に入ります

議事録の作成やインタビューのまとめ記事を急いで行いたい際にはとても頼りになります。

☆AI文字起こしツールを使用するデメリット

  • ・導入時に手間がかかる

Aim時起こしツールを使用する際は、設定などを全て自分自身で行う必要があります

PCやタブレットの操作が得意な方はスムーズに設定を終えることができますが、不得意な方にとってはこの作業自体が苦痛になる可能性があります。

ただし、一度やり方を覚えてしまえばあとは簡単にできるので、そこまで構える必要はないでしょう。

  • ・人間のライターが行う文字起こしよりも精度が落ちる

近年のAIは本当に優秀で、音声データからテキストデータへの変換精度も少しずつ向上しています。

しかし、まだまだ人間が行う文字起こしの精度には敵わず、正確な文字起こしはまだ難しい状態であると言えるでしょう。

特に、無料で使用可能なAIツールは、変換精度が低い傾向があります

AIにざっと文字起こししてもらったものを人間が改めて確認を行えば済む問題ですが、手間をかけたくない人にとっては大きなデメリットとなってしまうでしょう。

■文字起こしの精度の質を上げたいなら専門家への外注がおすすめ!

低コストかつ時短で文字起こしができるAI文字起こしツールは非常に便利ですが、使用するツールによっては精度が低く、全く音声データと異なる文章が起こされることも少なくありません。

その点、プロに外注すれば、文字起こしデータの作成はもちろん、内容に間違いがないかの確認までしっかりと行ってもらうことができるので、総合的に見れば、専門家の文字起こしライターに外注したほうが精度の高い完成品を受け取ることができると言えるでしょう。

文字起こしの外注で失敗しないためには、以下の3点に気を付けるようにしましょう。

  • ・ライターの経歴や得意分野など、情報収集を行う
  • ・依頼する際には、どのような形式が良いのかを具体的に指示を出す
  • ・納期や委託料などは事前にきちんと話し合っておく

これらのことをきちんと意識しておくだけでも、ライター選びの失敗はぐんと減ります。

スムーズにライターとのやり取りを進めることができるようになりますので、ぜひ参考にしてみてください。