
飲食店にとって「お店の知名度」は集客力と売り上げを左右する非常に重要なファクターです。
そこで、利用者の多いSNSや動画サイトに広告を掲載したり、フォロワーの多いインフルエンサーにお店を紹介してもらったりして知名度アップを図るというお店が増えてきています。
とはいえ、すべての飲食店が潤沢な広告用の資金を持っているわけではありません。
「無料でお店の紹介ができる便利なツールがあったら良いのに」と考える経営者も多いでしょう。
そこでおすすめするのが「Googleマイビジネス」です。
目次
■Googleマイビジネスとは何?どんなことができるの?
Googleマイビジネスとは、Google社が2014年より提供している企業・事業者向けのサービスです。
事前に会社やお店の情報を登録しておくと、Google検索やGoogleマップなどを使用しているユーザーの画面に適宜その情報を表示してくれるというツールです。
サービスの利用に関しては費用が発生しないため、非常に多くの飲食店がこのサービスを活用しています。
Google検索では、ユーザーが検索した情報とGoogleマイビジネスで登録されている情報がマッチした時にお店の情報を表示してくれます。
検索結果には、お店の名前だけでなく、お店の住所や料理の写真なども表示させることができます。
また、営業時間やスタッフの紹介なども閲覧可能です。
また、お店の位置情報を登録しておけば、Googleマップと連携させてお店までのルートを表示させることもできるので、集客力アップの効果が大いに期待できます。
Googleマイビジネスでは、期間限定のイベントや特別なクーポンなどの情報をリアルタイムで発信することが可能です。
つまり、SNSアカウントのような使い方ができるというわけです。
また、口コミ機能が搭載されており、お客さんの感想に対して返信をすることもできます。
加えて、どれほどの人が検索結果を介してお店の情報を閲覧したのか、お店へのルートをチェックした人はどれほどいるかといった情報を確認することができるため、広告の効果を測定しやすいというのも利点です。
■MEOとは何?飲食店がMEOに取り組むべき理由とは?
Googleを利用してお店の検索をする人が増えるにつれて、「MEO」という言葉が注目を浴びるようになってきています。
MEOとは「Map Engine Optimization」の頭文字を組み合わせて作られた表現です。
直訳すると「マップエンジン最適化」という意味があり、Googleマップで行われる検索結果にお店が表示されやすいよう対策を講じることを指しています。
MEOは基本的に「恵比寿、ラーメン」「神保町、カレー屋さん」というように、地域名(ローカル)と商品名もしくはお店の業種による検索を念頭において行われるため、「ローカルSEO」と呼ばれることもあります。
飲食店がMEO対策へ取り組むべき最大の理由は「新規顧客層の開拓につながるから」という点でしょう。
内閣府の発表によれば国内におけるスマートフォンの普及率は78%(2020年時点)です。
つまり、全人口の5人中4人がスマートフォンを日常的に使用して情報を検索していることになります。
加えて、Google社が実施した調査によれば、スマートフォンで飲食店をローカル検索した人のおよそ半数が、表示された結果に従ってお店を訪れたという報告がなされています。
ですから、MEO対策を実行することで検索結果の上位にお店の情報が表示されれば、新規顧客の増加が見込める可能性が上がるということです。
■Googleで飲食店を探すユーザーって本当にいるの?
「飲食店を見つけたい人はGoogleではなくグルメサイトを利用するのでは?」と考える人は多いことでしょう。
確かにグルメサイトを利用する人は引き続き多いとはいえ、Google検索を利用する人も非常に増えてきているのです。
その背景として「検索結果の画面に表示される情報が充実している」という点が挙げられます。
先述の通り、Googleマイビジネスに登録されているほぼすべての店舗に関して、Googleマップで位置情報が登録されています。
そのため、Googleでお店の情報を検索して、「このお店に行こうかな」と思ったら、同じ画面上にあるマップをタップするだけですぐにルートが表示されるという強みがあるのです。
また、お店の電話番号も表示されているので、「検索のついでにこのまま予約してしまおう」というアクションへつながりやすくなります。
加えて、実際に利用した人の口コミがチェックできるのも、そのお店を利用するか即座に判断するうえで役立つコンテンツとなります。
こうしたメリットがあることから、Googleを飲食店を探すユーザーが多くなっているのです。
■飲食店向けの有効な3つのMEO対策
ユーザーが増えているならば、是非活用したいですよね。
そこで、Googleマイビジネスを利用するにあたって、飲食店が実施すべきMEO対策として3つのポイントが挙げられます。
1.「情報を盛り込み、充実させること」
お店のことがいろいろ知れたほうが、ユーザーもそのお店がどういうメニューを提供しているのか、どういう雰囲気のお店なのかがわかり、来店に繋がりやすくなります。
まずは、入力できる情報はすべて正しく入れるようにしましょう。
2.「掲載する画像データのクオリティにこだわる」
お店の外観や内装を掲載するときには、写りが不鮮明なものは避け、綺麗で見やすいものを採用しましょう。
メニューや料理の写真に関しても、見栄えが良いものを厳選して掲載することが大切です。
可能であれば第3者の意見を聞いて、より食欲をそそるものをアカウントへアップするようにしましょう。
ノイズ除去などで写真を多少加工するのは問題ありません。
3.「他のアカウントとリンクさせる」
Googleマイビジネスで関心を持ったユーザーがさらにお店の情報をチェックできるよう、利用者の多いSNSアカウントを取得しておきましょう。
公式サイトを立ち上げることができれば、さらなるMEO対策となります。
加えて、Googleマイビジネスには「投稿機能」というスペースがあり、リアルタイムで情報や写真を公開できるようになっています。
お店の新メニューやお得なクーポンなど、掲載されている情報をこれらの媒体で常にリンクするようにしておけば、徐々にユーザーの検索数と閲覧数が増加していくことでしょう。
その結果、Googleの検索エンジンからも「利用するユーザーが多いお店」として評価が高まっていくはずです。
■Googleマイビジネスを使ってMEO対策をするメリット・デメリット
Googleマイビジネスを使ってMEO対策をするメリットは2つあります。
メリット1.「短期間で効果が期待できる」
多種多様な企業や事業者と競合しなければならないSEOとは異なり、MEOは基本的に飲食店を対象としています。
現状では、MEO対策をしている飲食店がまだそれほど多くないため、対策を始めてから比較的短期間で知名度向上と集客力アップの効果が期待できるというわけです。
また、キーワードの設定がとても簡単というのも魅力でしょう。
加えて、Googleではデフォルトの設定として、MEOの検索結果がSEOの検索結果よりも上部に表示されるようになっています。
そのため、MEO対策をすることで実質的にSEO対策にもなっているというメリットもあるのです。
メリット2.「コストパフォーマンスが抜群である」
Googleマイビジネスは無料で利用可能ですから、お店のスタッフで写真やSNSとのリンクなどMEO対策を行うことができれば、広告費は実質0円となるわけです。
近年、Googleマップを活用するユーザーは飛躍的に増加しており、それに伴ってGoogleで飲食店を検索する人も増えています。
その背景には、「Googleに掲載されている情報は信頼性が高い」というネットユーザーの心理があるとされています。
ですから、いったんGoogleマイビジネスのアカウントが完成してしまえば、長期間に渡って広告としての効果を発揮してくれると期待できます。
こうした理由から、Googleマイビジネスは非常にコストパフォーマンスの良いMEO対策ツールということができるわけです。
ですが一方で、Googleマイビジネスを使ってMEO対策をするデメリットもあります。
デメリット1.「管理・更新はマメに」
Googleの検索エンジンから高評価を獲得するうえで、定期的な情報更新は欠かせません。
また、アカウントに投稿される口コミに対して迅速に返信することも大切です。
返信が遅かったり、回答の内容がいい加減なものだったりすると、消費者からの評価が下がってしまい、それが検索結果にも反映されてしまうので注意が必要です。
とはいえ、飲食店を経営している人の多くは厨房もしくは接客担当として現場で働いています。
事務専門としてバックヤードでずっとPCに向かっているという人は非常に稀でしょう。
そのため、「情報更新や口コミへの返信をスピーディーに行いたいけれど、そのための時間を確保するのが難しい」というケースが多いのです。
ですが、MEO対策の担当者を雇用してしまうと、その分人件費がかさんでしまいます。
Googleマイビジネスを導入した経営者の中にはこうしたジレンマを感じている人もいるということを覚えておきましょう。
■Googleマイビジネスとグルメサイトはどう違うの?
ちなみに、Googleマイビジネスとグルメサイトの大きな違いは「対象とするユーザーが異なる」という点でしょう。
Googleマイビジネスを利用するユーザーの多くは「エリアを重視して飲食店を探している」という特徴があります。
つまり、自分の現在地から比較的近い場所で、食べたいメニューを提供しているお店を探したいというケースが非常に多いのです。
この点で、Googleマップと連携しており、お店の位置情報を視覚的に確認できるGoogleマイビジネスは、ユーザーの需要を満たす最適な存在ということです。
短時間で簡単にお店を見つけたいという人にとって、Googleマイビジネスはとても便利なツールということができるでしょう。
一方、グルメサイトを利用するユーザーは「複数の条件に合致する飲食店を探している」という傾向がみられます。
例えば、「デートに適している」「夜景がきれい」「予算は1人5,000円以内」「ペット同伴可能」「予約特典あり」といった条件です。
グルメサイトでは、これらの項目にチェックを入れて検索ボタンを押すだけで、すべての条件を満たすお店を瞬時にリストアップしてくれます。
ユーザーはそうして表示されたお店の中から、口コミや写真などを詳細に確認して、自分の望むサービスが本当に受けられるのかを精査していくわけです。
ですから、じっくりと時間をかけて納得できる1軒を見つけたいという人にとって、グルメサイトはとても有用なツールとなっています。
■飲食店はGoogleマイビジネスを導入すべき!
Googleマイビジネスは無料で使用することができる、集客にとても有効な手段です。
広告費などのお金やお店を周知するためにかける時間などは、こだわればこだわるほど膨大になっていきます。
まずは、費用や手間を最小限に抑えた集客方法から始めてみてはいかがでしょうか。
WITH TEAM グルメでは、Googleマイビジネスへの登録・更新などの代行をさせていただいております。
ご自身で調べたり登録したりする手間も省け、お店の営業に集中することができますので、ご興味のある方は是非一度お問い合わせください。